9時から14時まではJaipurfootのクリニックでボランティアとして活動し、16時から21時まで自分のクリニックで医者として働いているアクティブな女性です。
彼女は2005年から今のように二足のわらじを履くようになりました。彼女のレクチャーはインドの現状や先進国との違い、我々のような大学機関に求めることなど、非常のおもしろい内容でした。そのいくつかを以下に挙げてみます。
- インドの切断患者は先進国と比べて非常に若い。その理由が電車や車の自己(先進国では糖尿病)
- Dr. Wu(Northwestern Univ.)のソケットを作る技術は根付かなかった。その理由は、結局トレーニングを受けた人が必要だったから。(使うのが難しい)
- Jaipurfootにはアメリカからも患者がくる。その理由は、2つめ3つめの義足をつくるには、保険が適用されず、いいものが使えないから。
- Jaipur footは98%の利用者が満足している。
彼女はこの数年StanfordのD.schoolのJoel Salder氏と協力し、Stanford kneeという義足の開発を行ってきました。いわば、我々のライバルです。ただし、ライバルといっても本当に競争していわけではなく、協力して授業の内容を話し合ったり、 Jaipurfootの義足を改善していこうとしております。(ちなみにJoelは昔MITの学部生のときにD-labを受講した人物です。)
義足には、大きく分けてEndo skeleltonとExo skeletonの2種類が存在します。Endo skeletonは、骨の周りに筋肉が着いている人間の筋骨格系と同じように、義足の中心に体重を支える堅い素材を使うのに対し、Exo skeletonは外骨格をもつ蟹のように、外部に堅い素材を使います。Stanford KneeはEndo skeletonを採用し、われわれはExo skeletonと使うという棲み分けをしています。そのために、我々の義足をExo-kneeを呼んでいるのです。
現状では、Stanford KneeはJaipurのクリニックだけだが既に患者に配布されているのに対し、我々の義足は残念ながらNew Delhiのクリニック周辺で3名が試験的に使っているだけです。その理由は、設計した学生が卒業してしまい、プロジェクトが数年ストップしてしまったからです。。これは学生主体のD-labの問題点でもあります。今年は私自ら設計し直し、今年の夏の配布を目指しているところです。
次の日、Poojaと私のアドバイザーHugh Herrを引き合わせました。その理由は、Hughのようなばりばりの研究者にこそ、このような問題に目を向けてほしいからです。最先端技術にばかり偏りがちの大学の研究室ですが、彼のように力もお金もある人物が動けば、少しずつでも適正技術開発にも目を向ける研究者が増えるのではと期待しています。
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